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霜と朝陽


2013-12-11 07.48.28

仕事で2週続きで信州へ。今週は高遠。 料理がはてしなくおいしいたかずや鉱泉に泊まり、宿の子を小学校へ送った帰り道(ママの車に便乗しただけ)、朝陽が山の稜線から顔を出す。その高遠の、なんていうことのないあたりまえの風景の、なんと美しいことか。信州育ちだが、子どもの頃、私はこの宝石みたいな一瞬一瞬を見事に見逃していた。そんな近くのものより、遠くのものばかりに憧れていた。 拝み料を支払いたくなるような光景であった。 足元を見れば、木の葉に霜が降り、踏むとかさりかさりといい音がする。そう、これは踏みながら学校へ行ったっけな。まったく寄り道に何十分かかったことやら。 どれもこれも、ああきれいだなあ、若い頃は気づかなかったなあと思い、ため息が出た。

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