ナチュラルハウス

2014-07-29 13.49.02

アラフォー女子ひとりでもできた! 小さくてかわいい家づくり』(新潮社)という本を書かれた塚本佳子さんの台所を取材。すみずみまでとびきりおしゃれな家というのは、来客は意外に気疲れしたりするものだが、住んでいる人が自然体で気負いがないと、その気負いのなさが空間に投影される。結果、居心地がいい。そういうてらいや気負いのなさもアラフォーならではの、もてなしの内かもしれない。

人間ドック

恵比寿ガーデンプレイスの中のすてきクリニックで人間ドック受診。設備が素敵だろうが何だろうがやることは同じで、ありえないくらい胸を押しつぶされるマンモグラフィに涙目になる。おまけに血液を抜かれたらすーっと気が遠くなり、貧血状態に。しばらくベッドに寝かされ、「移動は車いすにされますか?」と心配されるありさま。大人のくせに情けなし。
フリーランスなのですべて自腹。次は何年後になることか。
こんなに医学が発達しているのに、胸を板で挟まれるあんなに痛い健診をしなければなんて・・・。それを毎年受診している大人のみなさんは本当に偉いなあと、帰りの電車のOlさんたちを見る目が変わった。

『信州おばあちゃんのおいしいお茶うけ ~漬け物から干し菓子まで、信州全土の保存食110品~』

『信州おばあちゃんのおいしいお茶うけ~漬け物から干し菓子まで、
信州全土の保存食110品~』(誠文堂新光社)

著  大平一枝 
装幀 斉藤いづみ
写真 安部まゆみ
編集 至田玲子 

テレビや雑誌に載らない、ご近所さんだけが認める「お茶うけの達人」を訪ね歩いた。
お茶うけには、野菜や果実。山菜や木の実という旬の恵みを保存して1年中楽しむための知恵と工夫がたくさんつまっている。
そこに流れるゆたかな時間のかけらを生活の中に取り入れてもらえたら本望である。

【制作こぼれ話】
春夏秋冬、長野に通った。
スタッフ3人、実家に泊まり込んで何十品も撮ったり
長野にUターンした学生時代の仲間にも登場してもらったり助けてもらった。
18歳まで長野県内5カ所に住んだ私としては
故郷を俯瞰しひとつ、人生の区切りが付いたようなおももちでいる。

一般の方にレシピの分量を聞くのは無理だろうと
はんぶんあきらめそうになっていたことも
「やりましょう」と編集の至田さんが最後まであきらめなかった。
結果、想像していたものをはるかに上回る中味の濃い1冊になった。
最後まであきらめないこと、
粘り強くものづくりをすることの大事さと醍醐味を学んだ。

安部まゆみの車に乗り
わあわあサーカス団のように町から町へと移動した。
最後の取材が終わったとき
「このスタッフとの旅がもう終わりというのが1番寂しい」と至田さんは言った。
皆同じ気持ちだ。

すべて撮り下ろし。
もうこんなに丁寧に手間暇かけた書籍づくりはできないんじゃないかとさえ思う。
気持ちはあっても、そんな幸福な条件と環境が揃うことはそうはあるまい。

本作りというひとつの祭りが終わり少しの淋しさと、やりきった充実感に包まれてぼーっとしている。これはいつものことでだから、本作りは麻薬のように楽しいのである。