着物仕事

 『美しいキモノ』臨時増刊『いろはにキモノ』(ハースト婦人画報社)本日発売。平松昭子さんが、お気に入りの着物で、ニコライ・バーグマンのフラワーショップ&カフェと、オリ ヒガシヤを訪ねた記事を担当。撮影は安部巨匠。『別冊太陽 昔きものを買いに行こう』(平凡社)以来の着物記事。やっぱり着物というだけで、女たちの気分が上がる。仕事もハイテンションになる。非常に楽しい取材だった。着物初心者をとりこにする、目にも頭にも具だくさんな内容になっています。

お土産品評

夫、2泊3日のオーストラリアの映画祭から帰国。2泊3日て。日本の100円ショップで買えるような、しょうもないビニールの筆箱を13歳の娘に買ってきていて、娘が死んだ魚の目のようになっていた。「どうだ、ええやろこれ」と自慢げに言う夫に無言の娘。
夫「なに、どうした。だめか?これ」。
私「なんでこんなの買って来ちゃったの。他にもっとマシなものいっぱいあったでしょうに」。
長男「あー言っちゃった」。
夫「なんだよっ。だったら他の人にあげてまうで!」
娘「あげて」。
なんともいえないどんよりした空気に包まれる我が家であった。

すぐれもの京みやげ

仕事で京都に通い詰めている夫の最近の土産で、珍しくヒットだったのは酢味噌だ。千鳥酢で有名な村山醸酢の隠れたベストセラー。白味噌に、京酢の賀茂千鳥をくわえ、辛子で味をととのえたものだそうな。とにかくおいしくて、タコやイカなんかで和えなくて、ただ切っただけの生の人参スティックをディップのようにつけて食べるだけでも止まらない。マイルドな酸味と辛子がきいた、ふくみのある味。酢の底力を見直したくなる調味料である。

或る店

たか(渋谷区円山町)という居酒屋ふう料理屋で、ライター二人で飲んだ。同業者と飲む機会は意外に少ないので、ひどく刺激的だった。
それにしてもこの店は面白すぎた。まず、席に座るなり山のような注意事項を言い渡される。トイレでゲロを吐くなとか、きれいに使ってくれとか、日本酒を1杯飲んだら3口は水を飲んでくれ、それが悪酔いしない方法だとか。たかさんは若めのお兄ちゃんだが、精神年齢は89歳くらいだ。不思議な店で、料理はおまかせのみ。日本酒は無料。ビールは3杯目から1杯200円(だった気がする)。
日本酒は、料理に合わせて1杯ずつたかさんが選んでくれる。そのセレクトが絶妙で、日本酒ってこんなにおいしいものなのかと感激させられる。酒の3倍水を飲みながらなので、本当にどんなに飲んでも悪酔いをしない。料理は魚介のみで、銀座でも勝負できる味だ。
つまり、酒と料理がすごくおいしくて、すごく店主のウンチクが長い店。客が皆気を使っているのがわかるのだが、それも自らすすんで気をつかっている感じで、強制感はない。あの店で一番偉いのは、客ではなくたかさんだ。それでいいと思わせる、濃厚なオーラがたかさんにはある。
ラブホテル街の地下にある、不思議な料理屋たかは完全予約制。おいしいもの好きで気が長い人だけが常連になれます。

恒例行事

この季節恒例のインテリア収納撮影。ニッポンの奥さんたちは、ちゃんとまじめに生活や家事や家族の健康を考えていると、どんなお宅に言っても思う。そのまじめさがまぶしいし、私に大きく欠けているものだ。収納取材のいいところは、次の日曜は地獄のように汚い我が家を整理しようという気にさせてくれることだ。その改心が続かないのもいつものことなのだが。

エアープランツ

吉祥寺の古道具屋の福袋に入っていたパフェの器を花器がわりに。マットは、ジュートのサンプルを貼り合わせた。建築家の事務所で足マットに使っていたアイデア。

2年前に、たゆみま農園で買ったチランジアが枯れずに頑張っている。ときどききりふきでしゅっとするだけ。
えらいなあ、植物は。こんなに放って置かれても、ご主人様、私はここにいますからねと部屋の隅っこでけなげに生きていてくれる。