薔薇と酒の日々

花瓶は、いいちこプレミアム。
飲んで美味しい、使って美しいとは
酒の世界もSDGs風味。

シャーベットカラーのバラは
街の小さな花屋さんでももらえる恐ろしくお安い花のサブスク「ハナノヒ」。 

⁡3年来通っている店長さんが異動になり、
礼状とミニ酒を渡す。
花をもらえること以上に、
立ち寄って会話ができる場所が地元にあるというのが楽しいんだよなあ。

ものすごく気持ちのいい人たちなので、異動は早めに教えてくれと頼む始末。

おいこむ

休日に仕事せねばならない時は、
大学構内のカフェが最適。(一般人OKなところ)

休みでも勉強するまじめな学生さんたちの中にいると、自動的に集中する。
都心なのに緑だらけで
夢のように空いている。

家では、遊んでしまう。
他のカフェでは、休日に寛ぐカポーに囲まれ
仕事なんかやってられっかビール飲も、になってしまう。

指先の悪意

気力をなくした人に「どうか生きて」というのも
あるいは、誹謗中傷をする人間にやめろというのも、現実的には難しい。
指先で人の命を簡単に奪うSNSは絶対になくならない。
痛ましいことも残念ながら、これからもなくならないだろう。

かつて、著名人がプラベートな発言や発信をするときの多くは
ゴーストライターが入った。私もその昔、(わりとたくさん)引き受けてきた。
思いを聞いて、いかにもその人が使う様な言葉で書く。
たとえばファンクラブ会報誌。
あるいは、実際に書いたことがあるが、芸能人が
事故を起こしてしまった時のマスコミ向けお詫びの文章。

そんなふうに芸能事務所は、外部ライターにギャラを払ってでも
けしてタレント本人に、無防備に発言はさせなかったのだ。
SNSが登場するまでは。

一般人とは比べ物にならない知名度を持つ芸能人は
人気の分だけ、些細な一言が命取りになる。
世の中には、想像を超える悪意が存在する。
若いタレントさんは、その本質的な怖さを知らないことが多い。

SNSは、無料で、即時に、手軽に発信・宣伝できる。
しかし古い世界で仕事をしてきた私は、宣伝やイメージ訴求という行為には
必ず対価が必要だと思っている。そのためにマネジメント事務所やエージェントや広告代理店というものがある。
対価や手間をはしょると、最初は楽しくてこんな便利なものはないが
やがて想像を超える悪意にさらされ、ときに大切な所属タレントの
明日生きるエネルギーさえ
もぎ取られかねない。

自分らしさを追求して、苦しみながらも正直に生き抜いた彼は、自身が社長だったとのことで、
どこまで発信を他者がコントロールできたかわからない。
が、無料で簡単に耳目を集めるツールこそ
事務所は、慎重にタレントの発信するものを管理してほしいと私は願っている。

「かつて」ばかり多用して、おばさんの昔話みたいに思われるかもしれない。
正直でまっすぐな発言をハラハラしながら見てきた私は
どうか聡明で自然体の彼が、生きやすい世の中であるようにと
陰ながら祈っていた。間違った選択をすることなど、どうかありませんように、と。
今は静かに合掌しかできないのが無念でならない。

 

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