雲海

 

友達の大切な人が亡くなった。日の出を雲海の上から見た。きっと美しい霊はここにいるのではないかと思った。

ハノイだより2

ベトナムで働く叔父さんの姿が好きなんだよなあ。

朝の2時間しか道端で売っていないハノイの定番朝食ソイは、緑豆と一緒に炊いたおこわにカリカリのオニオンや豚肉のフロスがトッピングされた史上最強に美味しい朝ごはん。バナナの皮に包まれて握りこぶし大もあるのが1個50円。

朝はこれを食べて、日中はずーっと書いて、夕方は部屋に戻るワーケーションなう。

 

ハノイだより1

人工股関節手術で2週間入院予定だったが病院から連絡有り。

「職員40人コロナ感染しました。入院をキャンセルしていただけませんか」

3ヶ月前からすべての連載を前倒しで早めて、やりくりしてきたのだがなあ。でも手術が怖かったからいいやと、ひとときの開放感を味わう自分もおり。

2週間体が空くなんてそうそうない。27年のライター人生で、旅以外では初めてだ。腰を据えて書きたいものがあった。

2日後、飛行機のチケットを取り、4日後ベトナム・ハノイへ。やっぱりこの2年間一番欲しかった旅を。ハローベトナム。

 

たまらないんだなこれが

取材後、隣室から出てきたお連れ合いに
よかったらどうぞと不意に差し出された。「リモート会議中にチクチク、さっき仕上げたんです」。
手刺繍のコースターだった(左下)。

ハギレをコラージュした布雑貨は
手仕事の痕跡からその人固有のセンスと愛情が伝わるところが大大大好きなのである。

(写真1)
瓶の王冠をハギレで包んだ素朴なカンボジア土産の鍋敷き。材料がどこまでもSDGSで、最近は眺めるだけでなんか泣ける。

布をお茶で染めるところから手作り。いわり @iwari__ の鍋つかみ

(写真2)
取材後にいただいた梨と茗荷という思いもつかない爽やかで美しくて美味しいひと皿。夏の味がした。

さよならカプセル

とうとう解体が始まった中銀カプセルタワービル。

5ヶ月前、おそらく『東京の台所』連載史上最も不便で(流し台は洗面所兼用)、最も小さいこのビルの台所を取材した。

デザインばかりが話題になるが
最後に残った住人のコミュニティは
とりわけあたたかく、これぞ
昭和の遺産というべき羨ましいものだった。
お隣さんと交流することで人生が変わったという人もいた。

本城直季さんが撮る最後の中銀カプセルタワービルとともに、“内側の人たちの物語”をぜひ
ご覧ください。
プロフィール欄URLからとべます。

『東京の台所2』 @andw_asahi
退去1週間前。中銀カプセルタワービル、最後の“台所”

文:大平一枝
写真:本城直季 @naoki.honjo

(写真:こちらは取材時に大平が撮ったオフショットです)

・狭さを利用しプラネタリウムのプロジェクターで遊ぶ住人
・1972年築
・一つ一つの部屋がカプセルになっており、個別にとり外して移築できることが、建築史に残る発明だった。カプセルを上から見たところ。
・集合ポストのデザインまで攻めている

© 2023  暮らしの柄(大平一枝), All rights reserved.   support:8ppyWorkshop