神の地へ

人と杉の木のこの比率よ。

きのうは長野市の横山タカ子さん・悟さん宅へ。夫婦の理想像のようなおふたりのもとで、たらふくタカ子さんの料理をいただく。至福のとき。料理と盛りつけとインテリアの才能がエベレストのように高い信州在住の料理家。地方ごとに、本当はこういう地元の宝みたいな人がいるんだろうな。これからも、そういう人に私は会いたい。

今日は妹と念願の戸隠に足を伸ばす。神が絶対にいると信じたくなる厳かな場所だった。わいわいなんて行ってはいけない。日本人の魂の聖地のひとつではあるまいか。

GWに働き続けた自分へのご褒美を言い訳にして、洗濯カゴとそばのザル(手力屋)で購入。もうひとつのカゴの名店、井上がしまっていたのがどうにも悔やまれる。

そば屋で出た梅干しの天ぷら。甘酸っぱさが絶妙。もう一度食べたい味

中社の仁王門屋というおそば屋さんが絶品で、なにもかもがおいしくて参った。ごまくるみそば、蕎麦団子はもちろん、観光地にありがちな蕎麦ソフトを期待せずに食べたら、こじゃれたジェラート屋なんて比でもないほど美味。

キムパブ

ずっとずっと仕事なので、夜くらいはじけようとりえちゃんたちを呼んで宴会。韓国海苔巻きキムパブに挑戦。キムチをよく絞らずいれてしまったので、汁がしみだしてせっかくの焼き肉もキムチ味になってしまった。悔しい。具はほうれん草、焼き肉、たくあん、人参、キムチ。

家庭内大移動

夫が、しそとトマトとぶどうとゴーヤとブルーベリーの植え替えをした。それから地下の長男の部屋と、2階の寝室を交換。電子ピアノは、ネットで募集した人にさしあげた。ひと晩で11件も問い合わせがあった。無料だとこんなに反応が早いのだな。引っ越してまだ10か月なのに、地下が私の仕事部屋→長男部屋→夫婦の寝室と3回も変遷。やはり、地下は人が住みにくい場所なのだとわかった。これ以上いるとなんの用事がいいつけられるかわからないとばかりに、夫がそそくさと帰省したのでおかしかった。重いモノを持ち、完全に腰がやられていたが、見て見ぬ振りをして見送った。

興奮中

わけあって2年がかりで、昭和30年代までの邦画を観ている。今日で70本目。GWは朝から晩まで。

最初は女優たちの美しさにばかり見とれていたが、暴力も魔法もタイムスリップもセックスもないのに、見る者の目を離させないよく練られた脚本、オープニングの斬新さ、大胆な音楽、男優たちの緻密な演技、10本中9本が「え?ここで終わり?」と思わず叫んでしまう意外にふわっとしたラスト。何をとっても、この時代の映画はおもしろすぎる。

なのに、今日TUTAYAカード更新の際にもらったプレゼントの映画ガイドブックには、100本中2〜3本しか紹介されていない(西川美和さん推薦の成瀬巳喜男監督作『めし』と狗飼恭子さん推薦の吉田喜重監督作『秋津温泉』。この二作、私も大好きだ)。洋画がメインで、なんとも残念であった。

戦争が終わって、貧しいながらも必死になってみんなが働き、ほんの少しずつゆたかになり始めた時代の映画を見ると、震災でたくさんのものを失い、傷ついた今の日本も、きっと立ち直ることが出来ると素直に信じられるようになる。想像していたより、ずっとこの国は貧乏だったし、人々の暮らしはつつましやかだった。

光と影を巧みに演出に利用したモノクロ映画も、ぐいぐいひきこまれる。マンガと黒澤とキタノだけじゃないぞ、すごい映像文化があるのだと、世界の人にもっといばっていいと思う。中学、高校の授業で強制的に見せて、とりあえず日本人なら誰でも小津や成瀬巳喜男、川島雄三くらいは「1回は見たことがある」というふうに、文科省で決めてはもらえないものか。
この興奮を周囲に分け合える人がいないので、激しく悶々としながら、出演者を片っ端からウィキペディアでチェックするのが鑑賞後唯一の楽しみとは淋しい限り。

最近のベスト2作

巨人と玩具 [DVD]『巨人と玩具』(増村保造監督、川口浩・野添ひとみ主演)シュールな傑作。キャラメル会社の宣伝部の話。売りあげのために人間が少しずつ狂っていく感じが、ねちっこく描かれている。現代を見透かされたような、不思議で今観ても新鮮な作品だ。

女が階段を上る時 [DVD]『女が階段を上る時』(成瀬巳喜男監督、高峰秀子主演)。衣装も高峰秀子さんが担当。彼女が扮する銀座のバーのマダムの着物が、モノクロなのにどれも素敵で粋すぎてみとれる。成瀬巳喜男NO.1作品(わたし勝手ランキング)。ぐいぐい引き込まれ、予想外の展開に息を呑む。

欧州の今を自分の視点で。

西荻窪アコースティックカフェへ、旅行イラスト・エッセイストの森優子の『がけっぷち欧州よ、どこへ行く?』講座を聞きに行く。講座というより、1分も客を飽きさせないまさにトークライブ。経済破綻のギリシャと昼寝のオッサンのこと、セルビアの天才的ボーカリスト・マリヤちゃんのこと、旧ユーゴのこと。どんな外交や経済の本を読むより(ちょびっとしか読んだことないが)わかりやすく、欧州のリアルがわかった。はっきり語るにはいろいろリスキーなエリアの話を、自分の視点でリアルに語っていた。
それを「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」という歌謡番組がきっかけで調べたり旅したりするようになったというのだから彼女らしい。描いて書いて喋れるって、どんだけ才能持っているんだこの人は。あ〜、それにしても激しく旅したくなってきた・・・。

笑ってるうちになんだかためになる森優子のブログ
http://www.mori-yuko.jp/blog/