『見えなくても、きこえなくても。~光と音を持たない妻と育んだ絆』

『見えなくても、きこえなくても。~光と音を持たない妻と育んだ絆』

『見えなくても、きこえなくても。~光と音を持たない妻と育んだ絆』 (主婦と生活社)

装丁 守先正
写真 安部まゆみ
編集 寺田文一

全盲ろう者の久代さんと、自給自足生活を営む健聴者の好彦さん。
ふたりは40代の終わりに知りあい、恋に墜ちた。
絶望の淵からはいあがり、京都の盲ろう者の希望的存在となった妻と。彼女を陰で支える夫の心の絆、
そして丹後の四季を描いたノンフィクション。

【執筆こぼれ話】
京都、丹後半島の奥地で自給自足をする梅木好彦さんのもとへ嫁いだ花嫁は、
全盲ろう者の久代さん。
40代の終わりに知り合ったふたりは恋に墜ち、結婚をした。
笑いの絶えないふたりの壮絶な過去と、
けしておとぎ話ではない山のなかの自給自足生活、
ある壮大な夢を実現してしまった今、そして未来を綴った。

指をつないでコミュニケーションをする触手話の存在を、この時初めて知った。
ふたりのそばにいると、静かで言葉こそきこえないが、
あたたかで楽しげな空気に包まれる。
つねに笑い声が絶えず、指の小さな動きで相手の心をはかる触手話が
魔法の言語のようにみえた。

片道10時間の取材の道中はカメラマンの安部まゆみと、ずっと人生を語り合った。
暑い夏は、過疎の集落の梅木邸前のあぜ道で昼寝。
何年も宿泊者がいないという町の公民館を借りたことも。
食事はもちろん自炊。
一宿一飯の恩義にあずかった集落の人とは今も交流が続いている。
思いがけず、3年もかかってしまったが
私にとって忘れられない、思い入れ深い作品になっている。



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